牧場息子の当たらない馬券予想ブログ

偉そうに穴馬を予想しますが、当たりません。

軽量馬を軽視する理由はデータ以外にもある

 ネットなどで少し調べれば、軽量馬がデータ的に狙えないのは明白な事実です。具体的にいうと芝なら440キロ未満、ダートなら460キロ未満だと著しく成績が悪くなります。もちろんデータなので、軽量馬・小型馬でも活躍する馬もいますが、ある一定数を集めてデータにすると、明らかに成績が悪くなります。騎手という重りを背負って走るわけですから納得できるデータだと思いますし、よりパワーが問われるダートであれば、大型馬の成績が顕著に良くなるのです。そういう意味で、軽量馬を軽視して重量馬を重視するのも馬券購入法の1つと言えます。

 

軽量馬には騎手という重り以外にも不利な面がある

  ここまではデータや重りについて書きましたが、実は結構な数の軽量馬にはそれ以外の不利な要素が含まれています。
 それはつまり、「生まれた時の健康面」です。
すべての競走馬が健康で充分に元気な状態で生まれてくるわけではありません。生産牧場で毎年、出産を経験していれば当然に分かることなのですが、生まれてきた瞬間に牧場関係者は「大きさ・元気さ・脚の曲がり・柔らかさ」を確認します。この中で、「大きさ」と「元気さ」については競争能力に大きく関与し、「脚の曲がり」は丈夫さ、「柔らかさ」は父母のどちら似なのか、芝・ダート向きかなどを判断する材料になります。

 「大きさ」が足りない馬の場合、競走馬になっても軽量馬であることがほとんどです。「大きさ」は父母の特性によるところもありますが、母馬の状態に影響を受けることが多く、特に状態の悪いことが多い高齢の母馬からは「しっかりした子供」が生まれることが減ってきます。

 

子出しによる競走馬のその後

 母馬それぞれに母馬としての素質があり、毎年しっかりした子を産んでくれる優秀な母馬もいれば、若く状態が良くてもいわゆる「子出し」の悪い母馬もいます。悪く出てしまった子は体が小さく、生まれてからも元気さが足りないため、母乳を飲む力も弱く成長が遅いうえ、体力の付くスピードも遅いです。乳離れして同級の子馬たちと一緒に放牧されても、明らかに体が小さく見えるのです。人間とは異なり、細かな栄養管理・運動管理・休息管理ができないサラブレッドは生まれた時の状態が大きくその後の人生を左右します。

 

すべての軽量馬が走らないわけではない

 ディープインパクトステイゴールドなど、軽量馬でも素晴らしい名馬がいます。父母が軽量馬なら当然、子も小さくなるのは当然です。血統により先天的に素質で軽量馬になる場合を除き、後天的にDNA以外で軽量馬になるは大いに軽視すべきなのです。

 

軽量馬の多くは競走馬になれただけで幸運

 生産牧場視点で言わせてもらえば、生まれてきた時に弱く小さく生まれてきた馬は競走馬になれただけで幸運と言えます。健康面が悪い馬はデビューまでの間に、売れ残ったり、トレーニングを始めたらケガをしたり、トレーニングはできても馬体減りが激しかったりと、とにかく順調にいかないことが多いです。そもそも普通に生まれてきた馬でもデビューまで順調に育つことは簡単ではなく、健康馬であっても無事デビューし、レースを終えられればホッとするというのが本音です。全兄弟馬の中でも大概は生まれてきた時の大きさや元気さによって競争能力が分かってくるものです。当然、例外もありますが・・・・。

 そういう意味で健康面に不安を抱えて生まれてきた軽量馬は、無事に走っているだけでも素晴らしい結果と言え、勝負を競う土俵にも上がれていないというのが現実です。